感想


毎年同じことを思いますが、今年も危機一髪間に合ったという思いです。大会近くまでうまく動かないことはよくあることですが、1週間 前に少しも走らなかったのは初めてでした。10月頃にはそこそこ調子よく走っていたのですが、あれこれ改良を試しているうちにエンジンの性能が落ちてしま い、全く走らなくなりました。加熱部のロウ付け部分に穴が開いて空気の漏れが発生していたのですが、大会直前で完全には補修できず、壊れないかを心配しな がらの大会でした。

ZUIHO

エンジンの設計もまだまだ改善の余地がありそうです。昨年から取り組んでいるプレート積層型再生器はベリリウム銅のプレートを加熱部に採用することでバー ナーの熱が加熱部全体に行き渡るようになったのは良かったのですが、加熱部の温度が上がったために去年と同じ再生器の長さでは足りず、冷却部の温度がすぐ に上がってすぐに出力低下するエンジンになってしまいました。

一方でラジコンとしての操作性を向上させる取り組みはうまくいったと思っています。統合ミッションはいくつか問題は残っているものの、十分な制動能力と簡 単な構造 でのクラッチを実現できました。今の速さではコーナーで減速する必要もないのですが、今後エンジンパワーが上がったときにも役に立ってくれると思います。


走行中

これでスターリングテクノラリー10勝(うち2勝は国際テクノラリー)になりました。毎回走るマシンを準備できたことには自分でも驚いています。

走行中2

今回は初めてエンジンの性能が大会前にピークを過ぎてしまいました。これまではエンジンの限界を把握できていなかったのですが、今年苦労した経験で自分の 作っているエンジンと問題がどのあたりにあるかを知ることができました。大会直前のどたばたで、たくさんのアイディアがお蔵入りになってしまったので、来 年はこれらをもう一度試してみたいと思います。

2009年11月19日

チームスタッフ紹介

第13回スターリングテクノラリー記録

第13回スターリングテク ノ ラリー参戦記