感想


第6回からの再参戦から3年連続の優勝を飾ることができ、とても喜んでいます。

今回の大会は、5つのカテゴリー中4つで優勝タイムが昨年を下回るという、難しいコンディションでの戦いでした。気温が例年よりもかなり(10℃近く?) 高 かったため、冷却能力の低いエンジンには厳しい条件だったのかもしれません。

Tantalusも1回目のタイムは13秒00と去年のBAYONの優勝タイム(10秒94)に1秒以上及びませんでした。2回目に向けていくつか修正ポ イントは分かっていたものの、比較的早めに走らせたために、その後しばらくは他のマシンが私たちのタイムを上回らないか、目が離せませんでした。

Tantalus

結果的には、1回目のタイムもNA,NBクラス全体でのトップタイムで、2回目のタイムは昨年を0.51秒上回る10秒43と、2位以下を大きく引き離し て の勝利でした。しかし、走らせる前にはいつも緊張し、走らせた後には他のマシンのタイムが気になりました。Tantalusが走っているのは遅く見えるの に、他のマシンが走っているのはとても速く見えました。

昨年まで2連勝していることもあり、私の提案する技術に関心を持ってくれる人も増えてきました。NBクラスでは、初めて(?)TF2エンジンを採用したマ シンが出場し、3位入賞してくれました。ホームページ上に公開しているロス機構計算シートを使っているという声も聞きました。今回採用したカーボン製ピス トン(実は第1回のときにも使っているのですが)にも興味を持ってくれる人が多かったです。第1回のときからずっと取り組んでいる「もう一つのスタンダー ド」に向けて少しずつですが着実に進んでいることを感じることができました。

スタート

今年は1台エントリーのみで他にすることもなかったので、いろいろな方と話 をする時間が取れました。毎年ユニークなアイディアを出し続けている私設開発部 の池戸さんやTF2エンジンを採用してくれた倉敷工業高校の藤井先生など、いろいろな方と模型スターリングエンジンについて情報交換することができまし た。そして、来年以降へのいくつかのアイディアを得ることもできました。

毎年、テクノラリー直前まで走るようになってくれないのですが、今年も苦労が続きました。昨年の反省から、早い時期から設計、製作を進めていたのですが、 ハニカムパイプの設計ミスから9月の始めの時点でも全くエンジンは動かず、参加申し込みの期限ぎりぎりまでエントリーするか迷っていました。昨年までの成 功が、 いい加減なものでは出場できないというプレッシャーになっていたのです。ハニカムパイプの設計から見直して急遽もう1個エンジンを作ったのですが、時間的 に失敗が許されない状況でした。

メカニックたち

今年勝てたことで、また次の目標ができました。4年連 続優勝と、今年果たせなかった10秒の壁を破ること。この2つに向かって新たな挑戦を開始したいと思っています。

2004年11月22日

チームスタッフ紹介

「Tantalus」紹介ポスター

第8回スターリングテクノ ラリー参戦記