感想


正直なところ、ここまで良い結果が残せるとは思っていませんでした。コースアウトがなければ…と思う気持ちもありますが、それはどのチームも同じなので、この最高の結果を今は満喫したいと思っています。

この1年間、いろいろなことがありました。なかなかエンジンが回らなかったり、回っても走れるほどパワーがなかったり、大会直前になってピストンが頻繁に割れるようになったり、いらいらしたことや絶望感に襲われたこともありました。結果だけを見れば順調に思える大会当日も、コーナーから飛び出す予想外のアクシデントもあって、血管が沸騰するような、レンチを持つ手の震えが止まらないような緊張感も味わいました。でも、大会が終わって結果が出せればこれまでの苦労は全て楽しい思い出になります。1つのことをやり遂げたという充実感はなかなか味わえるものではありません。5年前の第1回のときもそうだったと思い出しました。

大会当日は、多くの方が私のエンジンに興味を持ってくれました。走らせるときには沢山の人が注目してくれましたし、マシンを展示すると見学に来る人が絶えず、私は昼食を取る時間すらありませんでした。嬉しい限りです。私に残された課題はこのエンジンに用いた技術を広く普及させることだと考えています。スターリングエンジンを作ろうと思っている人達にできるだけ多くの情報を、できるだけ分かりやすく伝えられればと思っています。

Bristol, Mirabellの設計の考え方が少しでも広まって、これを超えるエンジンが出てくることを願っています。

2002年11月18日

チームスタッフ紹介

2位の盾とBristol

第6回スターリングテクノラリー参戦記